RICH DAD POOR DAD

RICH DAD POOR DADを読み始めました。

英語のファイナンス本のベストセラーです。

 内容は、お金持ちはどうやって財産を築くか、一般の人はなぜお金持ちになれないのかを、実体験を引用して説明しております。実体験といってもフィクションが多く含まれていると思います。

 これはで、よく学び、名門の学校を卒業し、有名企業に就職し、よく働くことが、成功への秘訣であると言われてきました。しかし、それでは金持ちにはなれません。お金の為に働くのではなく、お金に働かせることが、金持ちになる秘訣であると述べられています。このことは、私もその通りと納得できます。

 如何に一生懸命働いても、雇用主に搾取され、多くの税金を納めるだけで、金持ちにはなれません。財産を築いて、そこから収入を得ることが如何に重要かを説明しています。全くその通りなのですが、一般の人には、まず、投資などのためのまとまったお金を貯めることが難しいと思います。そこがクリアできても、利益を生むための投資を素人が行うことがとても困難だと思います。

 著者は、実体験から不動産投資を例に挙げておりますが、一般に人にとっては不動産投資で成功することは、ともて難しいと思います。プロの不動産家が溢れる中、一般人が仕事も合間に、利益を生む不動産投資が可能でしょうか?高度成長期の土地が右肩上がりの時代ならいざ知らず、現代の一部の都市部を除いて、土地の価格が上がらない少子高齢化時代に、素人が不動産投資で勝てる可能性は高くはないと思います。株式投資も同様に簡単ではないと思います。著者は大成功したかもしれないですが、多くの人にとっては、言うほど容易ではないと思います。

 個人的には、汗水垂らして働かず、土地や物件を転がして、お金も儲けることは、好きにはなれません。儲かった分、その裏で損をしている人がいるので、このような人が増えすぎると、ずる賢い人のみが得をする世の中になるからです。そういう気持ちがあるので、私は一生金持ちにはなれそうにはありません。

 また、興味深かった点は、これまでの教育は専門性を伸ばしていくことを重要視しておりましたが、現在の目まぐるしく情勢が変わる時代において、専門性は安定したものではないと述べています。ある分野で専門性を高めても、技術進歩でその専門が必要になくなったら、役に立たなくなります。そのため、コミュニケーションなどの一般的なスキルが重要になり、そういったスキルを伸ばすことが大切であると言っています。確かに、その通りだなと感じました。

 さらに、この本は20年以上までに書かれている本で、著者が代表的なビジネスマンとしてドナルドトランプの名前を挙げて、好意的に書かれていました。ドナルドトランプが米国の大統領になったことを著者はどうのように感じたが、気になるところです。

 最後に英語学習としては、非常に読みやすく、学習用にも適していると思います。只、著者の実体験の記載がすべて事実とは感じられず、フィクションが混じっていると思いました。9歳の少年が、硬貨を偽装しようとしたり、ハワイで1,2位を争う金持ち父さんが、蓄財について教えてくれたりと言ったことは、内容をわかりやすく説明するための喩えに近いと感じます。